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茂木経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成25年9月27日(金)
11:08~11:19
於:記者会見室

(冒頭発言)

 

 2点申し上げます。


【欧州出張】

 まず、私の欧州出張の件でありますが、22日から25日まで、フランス及びベルギーに出張いたしました。
 フランスでは、モントブール生産復興大臣、シュヴァイツァー外相特別代表及びブリック貿易大臣と会談を行い、いずれの会談においても、安倍政権の経済政策、高く評価され、期待が表明されました。
 また、6月のオランド大統領訪日時の首脳合意に基づく日仏間の産業協力の更なる深化と日EU・EPA交渉の推進で一致をいたしました。
 一方、ベルギーにおきましては、欧州議会のモレイラ国際貿易委員会委員長と欧州委員会のデグフト委員(貿易担当)と会談を行い、日EU・EPA交渉の推進で一致をいたしました。特にこの問題の責任者でありますデグフト委員とは、協議に進展がありまして、物品とサービス分野に関するオファーをできるだけ早く交換し、今後の交渉を加速化することで合意するとともに、11月に行われます日EU定期首脳協議で、交渉の早期妥結を目指すとのメッセージを出すよう双方の首脳に要請することといたしました。

 

 

【柏崎・刈羽原発の新規制基準適合申請】
 もう1点、先ほど東京電力の広瀬社長とお会いをいたしました。広瀬社長から、柏崎刈羽原発の安全対策とそれを踏まえた規制基準適合申請を行ったことについて、報告を受けました。
 私からは3点、一つは原子力規制委員会の審査に適切に対応し、それだけでなくて、事業者としてみずから安全性を高めていく努力を続けてほしい。
 2点目は、引き続き立地自治体の理解を得るように努めること。
 そして、3点目として、福島第一原発の廃炉、そして汚染水対策には万全の形、体制でしっかりと取り組む、この3点について要請をしたところであります。
 私の方から以上です。

 

 

 

(質疑応答)

 

【柏崎・刈羽原発の新規制基準適合申請】

Q: 1点目、今お話のあった柏崎刈羽の適合申請についてなのですけれども、東電としては経営問題の観点から、再稼動を急ぐ立場にあると思うのですけれども、一方で、今ほどおっしゃったように、汚染水問題がまだ残っている中で、新たな別の原発を動かすということに対しては、厳しい目が向くのではないかと思うのですけれども、改めて今回の申請を大臣としてどのように受け止めておられるか、改めてお考えをお聞きしたいのですが。

 

A: 原発については、先ほども申し上げましたが、安全性を向上する、このことが極めて重要であります。そして、立地自治体の理解を得ていくということも重要であります。
 今回は、まさに東電として新しい規制基準に基づく安全性の対策が整った、そういった形で規制基準適合申請を適切に行ったものと考えております。
 同時に、新潟県も含めて、一定の理解を得て行われた申請であると、このように理解をいたしております。

 

 

【TPP】
Q: もう1点、ちょっと別の観点からなのですけれども、来週、バリでのAPECに併せて、TPPの閣僚会合並びに首脳会合が予定されております。
 先ほど関係閣僚会議もあったところだと思うのですけれども、それを踏まえましてどのような議論を期待されているか、お考えをお願いします。

 

A: 今朝の閣僚会合では、ワシントンでの首席交渉会合の結果について報告を受けるとともに、来月のバリ首脳閣僚会合に向けた準備について議論を行ったところであります。首席交渉官会合におきましては、中間会合として開催されたものでありますが、次回のバリ交渉会合に向け、精力的に議論を行い、交渉の前進が図られたと報告を受けております。首席交渉官、事務レベルで詰めるもの、そして閣僚レベルに上げるものと、こういう整理も行っていくということになったようであります。
 10月のバリでのTPP首脳会合及び閣僚会合、これはまさに交渉が正念場を迎えるところであり、政府一体となって交渉に臨み、国益を最大限実現するように、全力を挙げてまいりたいと考えております。

 

 

【柏崎・刈羽原発の新規制基準適合申請・車体課税の見直し】
Q: 2点ありまして、まず1点目は柏崎刈羽の問題で、新潟県側は申請に当たって一定の条件を示したわけですけれども、一定の条件が示されたということについての大臣としての率直な受け止めを伺いたいということと。
 2点目は、ちょっと別の観点で、車体課税をめぐる議論というのが活発になっていまして、今月末の取りまとめに向けて調整を続けているという状況ですけれども、この車体課税の見直しについての大臣のお考えと今後具体的な議論をどういうふうにスケジュールの中で進めていくべきだとお考えになっているのか、伺えないでしょうか。

 

A: まず、第1点目でありますが、地元の理解を得る努力を進める、何度かのやりとりの中で、東電として安全強化への問題も含め、そういった努力を重ねてきた結果が了解につながったと考えております。この両者間の同意、了解、こういったことを東電としてしっかり守りながら、今後の対応を図っていただきたいと考えているところであります。
 一方、税の問題でありますが、これからまさに総理が消費税についての判断をどこかのタイミングで行っていくというわけでありまして、総理の言葉にあるとおり、日本の税制を日本経済を成長軌道に乗せる起爆力のあるものに仕上げていくことが必要だと考えております。
 このためには、投資減税だけではなくて、消費税に伴う駆け込み需要にしっかり対応できるような車体課税を含めた税制のあり方を早急に決めていかなければいけないと思っております。
 同時に、国際水準に比べ高い我が国の法人実効税率の引き下げ、これも極めて重要な課題でありまして、前向きなメッセージを発していくことが必要だと思っております。政府、そして党、しっかり連携をしながら、日本の経済に明るい兆しが見えてきたと、これを確実にしていくようなものに仕上げたいと思っております。

 

 

【柏崎・刈羽原発の新規制基準適合申請】
Q: 柏崎刈羽原発の件なのですけれども、県の条件を東電の方が受け入れたことで、東電は地元の了解がないと再稼動ができなくなったと思うのですが、それはどのように受け止めていらっしゃいますか。

 

A: 先ほどお答えしたとおりです。

 

 

【汚染水処理】
Q: 汚染水対策について、ALPSが今日から稼働したということなのですけれども、こちらの方の進捗状況について、またALPSが再び試験運用を始めたということについて、大臣のお考え、感想をお願いします。

 

A: 本日の午前0時4分から試験運転を開始したと東京電力から報告を受けております。
 汚染水の漏洩のリスクを下げるためにも、そしてまた汚染濃度を下げていくためにも、ALPSによります汚染水の処理、極めて重要でありまして、今回試験運転を開始した系列だけではなく、残りの系列も着実に再開するよう、指導してまいりたいと考えております。
 同時に国としても、この問題につきましては、予備費を投入して、より高性能の放射能除去設備、こういったものも準備をしていきたい。国、そして東電を挙げて、この汚染源を取り除くと、こういう作業に全力を尽くしたいと思っております。

 

 

 

(以 上)