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茂木経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成25年11月5日(火)
9:08~9:19

於:記者会見室

(冒頭発言)

 

 

【企業業績】
 おはようございます。今日閣議後の閣僚懇談会におきまして、私から企業の業績に関連しまして、今年の4月から9月期の決算が行われました589社について6割が増収増益であったと。アベノミクスの成果、より明らかになってきた。これを経済の好循環にしっかりとつなげていきたいと発言をさせていただきました。
 私から以上です。

 

 

(質疑応答)

 

 

【信販業界に対する取組】【政労使会議】
Q: 二問お伺いさせていただきます。一つは、いわゆる反社会的勢力に対する提携ローン問題なんですけれども、先日のオリエントコーポレーションについて、アプラスの関与が明るみに出ましたが、これに対する大臣の受け止めと今後の業界に対する取組についてお聞かせください。
 もう一点は、今日3回目の政労使会議がありますけれども、今回は小売とか外食とか、いわゆる非正規の職員の方も勤務をされる企業のトップが来られますけれども、大臣として期待すること、どういうふうに、何を期待していらっしゃるかという点についてだけ教えてください。

 

A: まず、所管するクレジット業界に関してですが、既に10月1日付で情報収集及び審査の強化等、反社会的勢力の排除の徹底を要請しているところであります。具体的には、全銀協や提携先の金融機関等との間でデータベースの共有化、さらに反社会勢力の排除に経験の深い弁護士の活用等の対応を求めていくことといたしております。
 更に、信販会社が行います提携ローンの中には、銀行以外にも信託銀行等の金融機関と実施しているものもありまして、現在実態把握を進めているところであります。
 経済産業省といたしましては、提携ローンを行っている全信販会社に対して、割賦販売法に基づく報告を求めていくことといたしております。
 もう一点、非正規に関する賃金等の対応でありますが、足もとの経済成長、先ほど申し上げたように、マイナスからプラスに転換しています。今こそ、企業収益の改善を賃金の上昇や雇用拡大につなげ、消費の拡大を通じて、さらなる投資につなげる経済の好循環を実現することが必要であります。
 今日、夕方の政労使の会議、毎回の政労使の参加者に加え、吉野家、全日空、鹿島建設、セブン&アイの会長、社長にも参加してもらうことになっております。
 吉野家の安部会長は吉野家にアルバイトで入った方です。アルバイトから入りまして、新宿の店長で全国最大の売り上げを達成して、そして経営の幹部になっていった、大変伝説的な人物であると承知をいたしております。いずれにしても、この政労使会議等の場も活用して、政府を挙げて経済界に対して賃上げを初め、前向きな行動の働きかけを行っておりまして、その中では、非正規労働者の処遇改善、これも当然含まれてまいります。

 

 

【被災者の帰還】
Q: 福島の原発事故で避難をされた方々について、週末に自民党の石破幹事長の方から、この地域には住めないということを前提に国も政策を手当てすべきだと。あるいは金曜日に諮問会議の場でも茂木大臣の方から、全員が帰還できるわけはないという旨の発言があったというふうに聞いておりますけれども、その御真意をお尋ねしたい。

 

A: 私の発言について申し上げますと、経済財政諮問会議で民間議員の方から、これに対する質問がありましたので、被災者の中には一日も早く帰還をされたいという方に加えて、アンケート調査等を行いましても、地域によって当然違いありますが、戻らないと考えている方、また現在判断に迷っておられる方も多数いらっしゃるわけです。政府として、こういうさまざまな被災地の皆さんの思い、考えに応えられる、対応できる選択肢を提示していくことが重要である、こういう趣旨で申し上げました。今後、復興庁を初め、関係省庁とも連携をして対応策を考えていきたいと思っております。

 

 

【東電支援の枠組み見直し】
Q: 昨日、菅官房長官が東電の支援の枠組みに絡んで、機構法と原賠法の二法の改正があるいは必要ではなかろうかというような趣旨の発言をされているんですけれども、この法律、今の法律の枠組みの中で、より関与を強めるということなのか、あるいは法律の改正まで必要なのかどうか、そのあたりのお考えについて。
東電、これから政府が関与を強めていく中で、二法の改正が必要かどうか、現段階でお考えか。

 

A: 汚染水対策、そして除染における国や東電の役割分担については、先週自民党の復興加速化本部で提言が取りまとめられ、近く与党提言として決定される見込みだと考えております。
 提言の中には、帰還、新しい生活への支援、そして除染、中間貯蔵の進め方、廃炉汚染水対策の実施体制など重要な指摘があり、福島の復興・再生を加速化する。国もその中でしっかりと役割を果たしていくという考え方は共有をしており、政府全体としてしっかりと受け止めていきたいと思っております。
 昨日の菅官房長官の講演についても、詳細は別としまして、基本的にはそのような問題認識の下で発言したものと認識をいたしております。
 一方で、今後の制度やスキームのあり方、これにつきましては、単に資金の問題だけではなくて、今後のエネルギー政策における原発の位置づけをどうしていくのか、またまさに今進んでいる賠償の実態、実情等も踏まえた上で適切に判断していきたいと思っております。

 

 

【被災者の帰還】
Q: 先ほどの福島の件に関する質問の続きというか、関連なんですけれども、いろいろな被災者の思いがあるという中で、1人でも戻りたい人がいるという地域がある場合は、福島全地域で被災者の方が戻れるように選択肢を用意していくということか、ある程度の地域では、もう戻れないような覚悟してということになるのか。

 

A: これは必ずしも地域という枠になってくるかどうかはわかりませんが、恐らく帰還が非常に困難である、短期の帰還が困難である、帰還までに長期がかかってしまう、そういう方々の中には、平均すれば、もう戻らない、もしくは迷っていらっしゃるという方の割合は当然多くなってくると思っております。そういったことも踏まえながら、さまざまな選択肢を用意していきたいと考えております。

 

 

【インドネシアの国際仲裁請求】
Q: インドネシアのアサハン・プロジェクトについて、日本側が国際機関に仲裁を申し立てるという報道があったんですけれども、それは事実でしょうか。

 

A: 私は聞いておりません。

 

 

 

(以 上)