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政調会長会見要旨

平成24年3月27日

【冒頭発言】

 一点目は郵政法案の見直しについてです。昨日の郵政事業に関するPT、今日の政策会議、シャドウ・キャビネット、総務会と党内の手続きを経て、了承されました。様々な法案が与野党ともに議論が行われており、民主党では消費税増税の法案について、党内手続きが遅れていて、「決められない政治」を露呈している感があります。自民党でも郵政民営化について様々な意見がある中で、最終的にきちんと方向性を決めることが出来たことは大きな前進と考えています。政府・与党の株式処分凍結法等によって、ここのところ滞っていました郵政の民営化について、もともとの民営化法に沿って具体的な改革をこれからしっかりと進めていきたいと考えています。

 それから、もう一点。国家公務員の採用の抑制について、政府で、国家公務員の新規採用を平成21年度に比べて6割削減する方向で調整が進められており、本日の閣僚懇談会でも岡田副総理が各大臣に協力を呼びかけたと、報じられています。その一方、政府は定年を迎える公務員の再任用を義務付ける基本方針を示していて、明らかにちぐはぐな取り組みだと思っています。本来切り込むべきところに全く切り込まないで、新規採用の抑制という極めて安易な、しかも間違った方向を選択しているものと考えています。

 

 問題点は大きく三つあります。

一つは若者の採用を絞り込みながら定年世代の雇用を延長するということは、就職氷河期が続く状況にあって、切り込む順序がまるで逆。これが一点です。

 それから、二点目として、自衛隊でも、若年自衛官の減少が大きな問題となっていますが、今回の政府の取組みでは、新陳代謝が組織として進まなくなる問題点が発生すると考えています。

 三点目として、公務員の給与削減の際にも自民党として強く主張したところですが、国家公務員だけでなく、地方公務員はどうするのかという視点が全く抜けている。自治労をはじめとする労働組合に依存した民主党の体質から本質的な改革に取り組めないのではないかと考えています。現在、自民党内において公務員の人件費に関するプロジェクトチームで、官民交流の促進による人員の適正化を始め、具体策を検討しているところです。政権公約において地方公務員を含めた抜本的な人件費の削減を打ち出していきたいと考えています。

 

 

 

【質問】

 冒頭にあった郵政民営化改正案のお話ですが、今日党内了承が得られたことを踏まえて、民・自・公3党の協議、その後の法案の提出に進んで行かれると思いますが、今後のスケジュールはどのように考えておられますか。

 

【答え】

 公明党と正式に打合せを早々にしたいと思っています。基本は自民・公明で法案を用意することで、進めております。これに他党がどのような対応をするかといったことも踏まえながら早期の国会提出を目指していきたいと思っています。

 

 

 

【質問】

 関連ですが、自・公で法案を用意して、他党がどう対応するかということだと思いますが、民主党がこの法案を共同提出したいと言った場合の対応、また他の民主党以外の他党が言ってきた場合の対応について、想定のものを教えて頂きたい。

 

【答え】

 正式にそういった要請を受けていないので、受けた段階で判断することになります。実務者協議、最近は自民・公明でやってきましたが、もともと国対委員長合意で、自民・公明・民主の三党でやってきた経緯も踏まえなければいけないと思っています。

 

 

 

【質問】

 郵政に関して今日の総務会で了承されたということですが、中川元幹事長らは本会議採決になった場合には反対と明言していますが、このことに対しての受け止めとそういった勢力が党内にある中で党内の議論をどう行いますか。

 

【答え】

 今日の総務会で了承されたことで党の正式決定ということになります。法案は当然国会に提出され、その中で様々な観点から審議が行われると考えています。質問に立ちたいという方がいたら、国対とも相談しますが、質問に立ってもらって、一つひとつ疑問点等をクリアしていく努力は必要だと思っています。

 

 

 

【質問】

 消費税についてですが、民主党は今日にも消費増税について党内手続きを終え、今後これが閣議決定された場合、自民党としてどう対応されますか。

 

【答え】

 今日取りまとめができるのかどうか分からないので、閣議決定がされた段階で答えるのが筋だと思いますが、閣議決定され国会に提出されたら当然、国会で審議をしていくことになります。例えば、増税によって財政再建への道筋がきちんと開けているのか、そして税と社会保障の一体改革と言いながら社会保障の方は全て先送りしている等、様々な論点をきちんと詰めていきたいと思います。いずれにしても民主党内、与党内できちんと決めてほしい。ちゃんと議論できる態勢を与党側で作られることを期待しています。

 

 

 

【質問】

 自民党として早期の選挙を見据え政権公約の取りまとめに入ると思いますが、4月9日の全国政調会長会議も含めてどういったスケジュールで進めていくのか。また、暫定予算にどう対応されますか。

 

【答え】

 政権公約については、今日の段階で各部会・調査会に取りまとめをお願いしているものの報告が上がってきています。それを粗々取りまとめ、大きな柱を素案としてまとめていきたい。それを4月9日の全国政調会長会議にかけて、そこで地方の意見も聞いてしっかりしたものにブラッシュアップしていきます。また、落選中の支部長、新任の支部長も含め衆参国会議員の声を聞く機会も設けたいと思います。目処としては出来るだけ早く、いつでも発表できるものを作っていきたいと思います。どう発表するかは選挙の時期とも関係するので状況を見てということになると思います。もちろん4月9日はある程度のものは提示しなければならない。しかし、あくまで素案の段階だと考えて下さい。

暫定予算については、30日に審議をお願いしたいと与党側から申し入れがあったということで、役員会で暫定予算に対する対応は執行部に一任となっています。どのような内容かまだ聞いていませんせんので、暫定予算の内容を確認した上でどう対応するか決めたいと思っています。